沖縄のコラム

沖縄県民は天ぷらを駄菓子の如く食べる

アナタは外食で『天ぷら』を食べに行くとしたら、予算はいくらぐらいを想定しますか?

参考までに東京で天ぷらを食べるために必要な予算を調べてみたところ、夜間営業なら平均して1万5000円~2万円が必要になるとのことでした。

ランチタイム営業している天ぷら店ならもう少し安くなって、2000円~5000円の予算でも充分に天ぷらを楽しめるようです。

 

高っけぇな。

 

沖縄県民である僕としては、この金額に驚きを禁じえません。

なぜなら沖縄県民にとって、天ぷらは高級料理ではないからです。

 

むしろ駄菓子。

そう、沖縄県民にとって、天ぷらは駄菓子なのです。

1万5000円~2万円て。沖縄だったら天ぷら300個買えるわ。

 

 

実は沖縄県民の言う『天ぷら』は、他県の天ぷらとは少し違う食べ物です。

見た目はそう変わりませんが、沖縄の天ぷらと他県の天ぷらは食感が全く違います。

沖縄の天ぷらをかじっても『サクッ』という音は鳴りません。

どちらかというと『モチッ』です。

 

食感が違うのは、そもそも衣のレシピが違うからです。

普通の天ぷらはサクッとした食感に仕上げるため、冷水を使って衣を作ります。

また、できるだけ衣は薄くして、素材の味を活かすのが職人技です。

 

一方、沖縄の天ぷらに素材の味を活かすなんて概念はありません。

むしろ衣がメインです。具材はオマケに過ぎないと言っても過言ではありません。

衣がメインなので、衣に味付けをしてしまいます。小麦粉を卵と水で溶き、そこへ塩やだしの素を入れて味付けします。

そして一番の特徴は衣がデカいことです。衣の重量が具の倍以上あるのは当たり前です。

もはや天ぷらというか、ホットドッグの域に到達しています。

 

 

沖縄の天ぷらと一般的な天ぷらの違いをまとめるとこんな感じですね。

 

沖縄の天ぷらは、基本的に駄菓子感覚で食べる安い食べ物です。

1個50円~120円程度で買えるので、小学生が駄菓子代わりに天ぷらを食べながら歩いている姿もよく目にします。

ゆえに沖縄県民には『天ぷら屋=駄菓子屋』くらいの感覚があるのです。

 

もちろん、おかずとしても優秀です。

『お弁当にもう一品欲しい』なんて時には天ぷらを追加できますし、『夕食作るのめんどくさい』という時には天ぷらをドカ買いすれば良いのです。

沖縄風天ぷらは衣が分厚く食べごたえがあるので、1000円分も買えば家族4人分の夕飯としては充分な量になります。

 

沖縄の天ぷらでもう一つ重要なのが『具が独特』であることです。

一般的に天ぷらといえば『エビ天』を想像する方も多いかと思いますが、沖縄天ぷらで最もメジャーな具は『魚』です。

天ぷら屋に行くと『魚』と書いて売られています。

 

何の魚だよ。

そう思ってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

何の魚なのか気になった方は、天ぷら屋さんに聞いてみましょう。

すると、こんな答えが返ってくるはずです。

 

天ぷら店1『メルルーサです』

天ぷら店2『キングクリップです』

天ぷら店3『マンビカーです』

 

 

何て?

 

聞いてもよく分からない。

それが沖縄の天ぷらの代表格『魚』の正体なのです。

 

一応説明しておくと、メルルーサとはタラの仲間で、深海魚の一種です。

昔はマクドナルドのフィレオフィッシュの原料として使われていたこともあります。

 

キングクリップは南アフリカなどで食用にされている深海魚ですね。

ウツボとシーラカンスを融合したような見た目の、あんまり画像検索しない方がいいタイプの魚です。

 

マンビカーは方言で、和名は『シイラ』です。

回転寿司のネギトロの原料に使われることもある巨大魚です。

 

他にも、マグロやメヌケ、イタチザメなどが『魚』として天ぷらにされます。

どんな魚を使うかは、天ぷら屋の主人の裁量次第といった感じです。

 

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