OKINAWAコラム!

沖縄県民の魂は簡単に抜ける。

魂が抜けたら人はどうなると思います?

魂の存在が科学的に実証されていない以上断言はできませんけど、たぶん死にますよね。

それは、人は死に直面した時など限られた一大事にしか、魂が肉体から抜け出ることはないというイメージがあるからだと思います。

 

でも、沖縄県民はよく魂を落とします。

それこそ小銭を落とすくらいのテンションで、『やべっ、魂落ちたわ』と、そう言うのです。

 

沖縄の方言で、魂は『マブイ』と言います。

そして驚いたことを『マブイを落とした』と言いいます。標準語の『肝を冷やした』に近い言い回しですね。

しかしこれは単なる比喩表現ではなく、沖縄では昔から、驚いた人は本当に魂を落とすと言い伝えられてきました。

 

例えば、ペットが死んだ、好きな人に振られた、怪我をして部活を引退することになった…など、大きめのショックを受けた人って、立ち直るまでしばらくボーッとしてますよね。

昔の沖縄の人は、この状態を魂が抜けた状態だと考えました。

 

今でも沖縄のおばあ達は、ボーッとしている人を見ると

『あぁ、魂が抜けているね。マブイグミをしないと』と言います。

マブイグミは、どこかに落としてきてしまった魂を探して体に戻す儀式のこと。

沖縄県民の魂は、簡単に落ちる上に、探しに行かないと戻ってこないのです。

 

なので、沖縄県民は自分の魂が落ちたことに自分で気づいたとき(要するに何かに驚いたとき)、『マブイ、マブイ』と言います。

自分の魂を呼んでいるわけですね。落とした場所ですぐ拾っておかないと、後でまた拾いに来なきゃいけないので早急に呼び戻しておくわけです。

マジで財布とか落とした時と同じ対応です。

 

しかも、落としてすぐ呼べば素直に戻ってきてくれるマブイですが、時間が立つと勝手に歩き回るようになって落とした場所から居なくなり、最悪自我を持った妖怪と化すこともあるとのことで、そうなると自力では戻せないとされています。

しかも、落としてしばらくはボーッとしているだけで済みますが、曲がりなりにも魂が抜けているので、ほっとくといずれ死ぬという言い伝えも。

とにかく、沖縄県民は昔からそう言われて育ってきているので、自分の魂を大切にしています。

 

僕も含めて、別に宗教熱心で無い人にも、マブイを大切にする文化は根強く残っています。

地域差はあるかと思いますが、”夜は爪を切ってはいけない”とか”お墓を指さしてはいけない”とか、ああいった言い伝えと同じ類だと言えるでしょう。

元は仏教や神道といった宗教の教えであった行為が、だんだん一つのマナーというか、その土地で生きる人たちにとって当然の作法になった事例というか。

ショックを受けてボーッとしている人にマブイグミをするのは、『いたいのいたいの飛んで行け』みたいなものかもしれませんね。

 

もし観光で沖縄に来たあなたが、何かショックを受けてボーッとしてしまったら、それはマブイを落としてしまった証拠かもしれません。

本当は落とした場所に戻ってマブイグミをしなくてはなりませんが、無理そうなら『マブヤー、ウーティクーヨー』と唱えると良いです。

これは『私の魂、追いかけておいで』という意味で、アナタの魂が素直なら自力で戻ってきてくれますよ。

 

 

ちなみに、平成元年の消費税導入にショックを受けた人々のマブイが妖怪化して生まれたのが僕なんですが、おかげさまで27歳になりました。

みなさんが落としたマブイをキチンと拾わないと、僕みたいな悲しきモンスターが生まれ続けることになりますので、ショックな出来事があった時には是非『マブイ、マブイ』と言ってみてくださいね!

 

 

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